福島達也理事長コラム
第84号 NPOは民主党の風に乗れるか
 選挙が終わった。前号でも書いたが、誰もが予想通りの結果となった。

 それにしても、これからの日本はどうなるのだろうか?

 打ち出の小槌がないのに、とにかく社会的弱者にお金を配ることだけでどうやって経済が復興するのだろうか?国際競争力の低下は誰が見ても明らかだろう。かつて「経済大国」と呼ばれた日本だが、今やなりふり構わぬ「バラマキ大国」になろうとしている。

 よく、一家の財産を食いつぶして、その後行方知らずになるような放蕩息子が文学やテレビの世界ではちょくちょく登場するが、国を挙げて財産を食いつぶすような物語は一度も見たことがない。将来どのような傷跡を残すのだろうか。考えただけでも恐ろしくなる。

 ただお金を配るのではなく、どうしたら弱者を脱出できるのか、知恵や勇気を与え、それに向かって頑張る者が成功できるようにした方がよいのではないか。パチンコ屋で一日暇をつぶす生活保護者がたくさんいる現実を隠して、頑張らない者の方が得をする社会を作り出そうとするのは絶対にやめて欲しい。頑張りたくても頑張れないのと、頑張るつもりがなく頑張らないのではものすごく違うのだ。

 NPOにも同じことが言える。ただ、寄付をくれ、仕事をくれ、場所を貸してくれ、手伝ってくれと「クレクレ星人」になるのではなく、どうやったら参加者や寄付者が増えるか、そのためには何をすべきか、そういう努力を決して怠らないでほしい。

 今度の政権のように、何の努力をしなくてもお金や仕事がもらえるという甘い世界は、NPO業界には絶対にない。

 必要なのは創意工夫だ。社会の隙間を埋める新しいアイデアを持ち、コミュニケーション能力を高め、積極的にチャレンジすること。これさえできれば、NPOは成功できる。

 経済破綻によって社会の隙間はあっちもこっちにもできているのだから、NPOにとって今がまさにチャンスの時なのだ。

 民主党政権はNPOにとって追い風だ。認定NPO法人制度だけではなく、きっとNPO制度そのものが前進するだろう。税制も必ず良い方向に動き出すはずだ。

 風が吹いているうちに、何とか上昇気流に乗って欲しい。


特定非営利活動法人 国際ボランティア事業団
理事長 福島 達也
(平成21年9月)

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