第188号 本当は<働きバチ改革>って知ってた?(下)

 コロナコロナで大変な毎日をお過ごしかと思いますが、その憂さ晴らしに、前号に引き続き、福島式「ほんとの心は?」をカッコで入れた、我らが安倍ちゃんの施政方針演説をご披露しよう。
 もちろん、独断と偏見に基づくものであり、笑納していただければ幸いだ。くれぐれも内閣官房などに問い合わせないでいただきたい(笑)

【全世代型社会保障】
 この春から、大企業では、同一労働同一賃金がスタートします。
 正規と非正規の壁がなくなる中で、(これからは胸を張って非正規を採用する会社がほとんどになると思うので、大量に増えそうな)パートの皆さんへの厚生年金の適用を更に広げて(旦那の扶養から外すことに成功し、増税まっしぐらで)まいります。
 (といっても、最低賃金アップで恐らく持ち堪えられずに倒産続出するでしょうから)3000億円を上回る、ものづくり補助金、IT補助金、持続化補助金により(パートばかりで生産力が落ちる会社の)生産性向上への支援、(旦那の扶養外しに成功して、パート妻を続々と社会保険に加入させるので)社会保険手続の負担軽減を行いながら、(零細だけでなく、中小企業の息の根を止めるために)従業員50人を超える中小企業まで段階的に拡大し(ていじめ抜き)ます。
 (老後2000万円必要とポロっとこぼしちゃったので)高齢者のうち、8割の方が、(お金がないので)65歳を超えても働きたいと願っておられます。
 (人口減対策として医療の進歩発展に力を入れるので、なかなか死にませんから)人生100年時代の到来は、(死ぬまで働かせる)大きなチャンスです。
 (どんなに嫌でもお金がないので)働く意欲のある皆さんに、70歳までの就業機会を確保し(、そのかわり年金は70歳まで出さない方向で進めているのは誰でも知って)ます。
 こうした働き方の変化を中心に据えながら、年金、医療、介護全般にわたる改革を(秘密裏に)進めます。
 年金受給開始の選択肢(とかうまいこと言っておいて、しれっと年金の開始)を、75歳まで広げます。
 在職老齢年金についても、働くインセンティブを失わせることのないよう、(働いても働かなくても75歳まで年金は)もらえないように見直しを行います。
 2022年には、いわゆる団塊の世代が75歳以上の高齢者となる中で、現役世代の負担上昇に歯止めをかけることは、待ったなしの(どう考えても無理な)課題です。
 年齢ではなく、能力に応じた負担へと見直しを進め(、死ぬまで税金を払い続けてもらい)ます。
 75歳以上であっても一定以上の所得がある方には、窓口での2割負担を新たにお願い(し、そのうち5割負担くらいまで上昇させるように)することを検討します。
 併せて、(やぶ医者が多いので行きたがらないような町の)かかりつけ医機能の強化を図るため、(みんな行きたがる)大病院の受診に定額負担を求めることで、(嫌でも小さな病院に高齢者が毎日のように出向き、ガッポリお金を吸い上げ)現役世代の負担上昇を抑えます。
 医療や介護について、(病気にならないと医療費が減るので)予防への取組を強化することで、いつまでも健康で、(誰もが死ぬまで働き)活躍できる社会づくりを行います。
 子どもたちから、子育て世代、現役世代、そしてお年寄りまで、全ての世代が(働いてお金を稼ぎ、税金を増やし、国の負担を最低限にすることで、政治家が)安心できる「全世代型(働きバチ)社会保障制度」を目指し、本年、(誰もが私の本心を見抜かないうちに)改革を実行してまいります。

【子育て支援】
 子どもたちの未来に、引き続き、(いくら配っても子どもが増えないことは知っていても)大胆に投資してまいります。
 昨年の幼児教育・保育の無償化のスタートに続き、この4月から、真に必要な子どもたちの高等教育の無償化が始まります。
 (お金がないから公立高校という流れになると私立高校が潰れるので、私立高校のために)私立高校の実質無償化も実現し、子どもたちの誰もが、家庭の経済事情にかかわらず、(私立高校進学という)夢に向かって頑張ることができる社会を創り上げ(、公立高校はうまーくフェードアウトして廃止し、国や自治体の学校運営の負担をさりげなく無くし)てまいります。
 保育の受け皿整備を進め、待機児童ゼロを(見かけ上)実現します。
 これまでの取組により(人口が減って児童そのものが減っていることに目をつぶれば)、待機児童の数は、昨年、調査開始以来、最少となりました。
 いまだ(見かけ上)ゼロが実現できていない自治体には、保育ニーズに応じた整備計画の策定を求め、(うまく統計だけでもごまかすような)取組を強化していきます。
 妊娠、出産、子育てへの切れ目ない(バラマキという名の)支援を行います。
 来年春までに、子育て世代包括支援センターを全ての市町村に設置します。
 (結婚しない人が増えているので、結婚しなくても子どもだけは作れるよう)所得の低いひとり親世帯への支援を拡大し、(バツがついても、シングルでも、未婚でも)子育てしやすい社会づくりを更に強化します。
 (お隣の韓国はついに1.0を切ったそうなので、どう考えても無理だと思いますが)「希望出生率1.8」の実現を目指し、深刻さを増す少子化の問題に(何もしないと内閣支持率が下がるので)真正面から立ち向かっ(たフリをし)てまいります。

【一億総活躍社会】
 我が国には、意欲と能力あふれる女性たちが(専業主婦の中に)たくさんいます。
 全ての(専業主婦である)女性に活躍のチャンスを創り、その持てる可能性を十二分に開花することができれば、(働き手が一気に増え、社会保険にも独自で加入し、税収も増え)日本の経済社会は一変するはずです。
 この6年で、女性の就業者数は、(旦那の給料が上がらないという専業主婦撲滅運動の効果で)新たに290万人増加しました。
 就業率は、25歳以上の全ての世代で(裕福な)米国を上回っています。
 M字カーブは確実に解消に向かって(Mの最後の棒は真下に下がることをすっかり忘れて)はいます。
 引き続き、(旦那の給料が下がるので、別名「専業主婦撲滅運動」という)女性活躍の旗を高く掲げ、女性の皆さんが働きやすい環境づくり、(男の上司はセクハラが多いので)女性リーダーの拡大に向けた取組を一層進めます。
 更に、(恐らく女性がますます強くなり、弱い男性がいじめられ傷つけられると思うので)民間シェルター支援によるDV対策などに取り組んでまいります。
 女性も男性も、若者もお年寄りも、障害や難病のある方も、更には一度失敗した方も、誰もが多様性を認め合いその個性を活かすことができる社会、思う存分(何があっても仕事をするということで)その能力を発揮できる(1億総労働者)社会を創る。
 (でも、一億総労働者社会って何となくイメージが悪いので、それをごまかすために考え付いた言葉である)一億総活躍社会の実現こそが、まさに少子高齢化を克服する(ように見せる)鍵であります。

 以上が安倍ちゃんの本音付きの施政方針演説でした!!

 簡単に騙されている皆さん!
 死ぬまで働かされる国、それが日本なのです。「働き方改革」って言葉を使っているバカな人たちに向かって「働きバチ改革」じゃねーか!って思いっきり訴えてください。

 皆様の声が届かないと、死亡の原因の1番が、「ガン」ではなく「過労死」になっちゃいますよ~

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2020年3月)

第187号 本当は<働きバチ改革>って知ってた?(上)

 つい先日、第201回国会で行われた、我らが安倍ちゃんの施政方針演説を、敬意を表して、恒例の福島式「ほんとの心は?」を(カッコ)に入れてご披露しようと思う。
 もちろん、独断と偏見に基づくものであり、笑納していただければ幸いだ。くれぐれも内閣官房などに問い合わせないでいただきたい(笑)

【新しい時代へ踏み出す】
 日本はもう成長できない。
 7年前、この(民主党政権で苦しめられた)諦めの壁に対して、私たちはまず、三本の矢を力強く放ちました(が、やはり力弱く地面に落ちました)。
 (大盤振る舞いの)子育て支援、(何でもかんでも無料にすればいいと思ったので)教育無償化、更には(会社はいっぱい休んで、その間できるだけ副業や兼業で頑張ってもらうための)働き方改革。
 (人口が減るので、老若男女国家総動員で一億総労働社会という名の)一億総活躍社会を目指し、(この前の大学入学テストのように誰の言うことも聞かずに)まっすぐに進んでまいりました。
 我が国は、もはや、かつての日本ではありません。(そう、誰もが気が付いていると思いますが、史上最低の日本なのです)。
 (民主党時代の)諦めの壁は、完全に(民主党を)打ち破ることができた。その自信と誇りと共に、今、ここから、日本の令和の新しい時代を、皆さん、共に、(恐らく地獄の道を)切り拓いていこうではありませんか。

【アベノミクス】
 今般取りまとめた新しい経済対策は、まさに、(政治家だけの)安心と(自民党の支持率の)成長の未来を切り拓くものであります。
 (さんざん無駄遣いしたいので)事業規模26兆円に及ぶ(自民党の選挙)対策を講じることで、(野党という)自然災害からの復旧・復興に加え、(見せかけの喧嘩で国民をだまそうとする)米中貿易摩擦、(どうでもいいけど)英国のEUからの離脱など海外発の下方リスクにも(なすすべはないので、せめて私の家庭の)万全を期してまいります。
 日本経済は、この7年間で(あらゆる統計を操作したので見せかけは)13%成長し、来年度予算の税収は過去最高と(いう取らぬ狸に)なりました(が、決算は知りませんよ)。
 公債発行は8年連続での減額であります(が補正予算でいつも増えるテクニックを今年も使います)。経済再生なくして財政健全化なし(なので、健全化なんて夢の夢ですよ)。
 この(嘘で塗り固められた)基本方針を堅持し、引き続き、(絶対に達成が不可能な)2025年度のプライマリーバランス黒字化を(むなしいですが、とりあえず)目指します。
 この6年間、(人口減をストップすると言ったことは忘れて)生産年齢人口が500万人減少する一方で、雇用は(非正規ばっかり)380万人増加しました。
 人手不足が続く中で、最低賃金も現行方式で過去最高の上げ幅となり、史上初めて全国平均900円を超え(ほとんどの零細企業や零細商店は潰れる道をたどることになり)ました。
 足元では、9割近い中小企業で、賃上げが実現しています(が、今後はそれほど持ち堪えることはできずに近いうち潰れるでしょう)。
 (非正規ばっかり増えるので)雇用環境が(見かけ上)好転している今、就職氷河期世代の皆さんの就業を、(予算がないので)3年間集中で一気に(助成金をばらまき)拡大します。
 (採用する会社が例えなくても)この世代に対象を絞った求人を解禁するなど、あらゆる(パフォーマンス重視の)施策を講じ、(就職氷河期世代の皆さんの遊ぶ)意欲、(すぐに会社を辞めた)経験、(仕事をさぼる)能力を活かせるチャンスを広げていきます。
 (人が足らないので、一人で数人分働かせるための)兼業や副業をやりやすくするため、労働時間に関するルールを明確化します。
 労働施策総合推進法を改正し、(桜を見る会に関する開示は一切お断りですが)大企業に中途採用・経験者採用比率の開示を求め、(1日24時間できるだけたくさんいろいろな会社で働けるような)多様で柔軟な働き方が可能となるよう、(人をまるで働きバチのようにこき使う、そう、働きバチ)改革を進めます。
 経済社会が大きく(下降して)変化する中、(いつでもどこでも何社でも働けるような)ライフスタイルの多様化は時代の必然であります。
 今こそ、日本の(まじめに働き上げるという)雇用慣行を大きく改め、(兼業や副業を増やし、専業主婦や無職高齢者を根絶するための)働き方改革を、皆さん、共に、進めていこうではありませんか。

 まだまだ「働き方改革」ならぬ「働きバチ改革」の現実が続くのだが、今号はこれで終わりにして、次号に続けたいと思う。

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2020年2月)

第186号 あなたも「スルー」する??

 謹賀新年 今年もよろしくお願いします。

 NHKのニュースを発端に「忘年会スルー」という言葉がいま話題となっているのはご存知だろうか?
 意味は簡単。「忘年会スルー」とは、年末に職場などで開催される忘年会に参加しないことで、友人や同窓会などの忘年会のことではない。
 誰もが知っているSNSのラインで始まった「既読スルー」のように、「無視する」といった意味だと思うとわかりやすい。

 そして、この「忘年会スルー」。特に若い世代からはかなり支持されており、「一刻も早く日本の新しい常識として定着してほしい」という声も少なくない。
 かねてから「金を取られて、業務時間外に上司の説教やくだらない武勇伝を聞かされるなんて拷問・・・」らしい。
 「えっ、忘年会に出ないなんてそんな勝手なことが許されるのか?」という年配の方もいるだろうが、今はまさにそういう時代なのだ。

 ではなぜ忘年会に参加しないのだろうか?
 参加しない人にはいくつか理由があるだろうが、その組織で働いているからといって、必ずしもその職場の人を好きか?と言えば、あまり職場に馴染めず、嫌いな人もいたりすれば、やはり行きたくないだろうし、他に時間を使った方が有意義だという人もいるだろう。
 つまり、忘年会スルーは「労働者というのは、就業時間にきちんと仕事さえすれば、他の時間はどう使おうが自由なはずだ。仕事なら多少の我慢もわかるし、組織が会の費用を負担する、あるいは育児中などの職員に配慮して就業時間内に社内で気軽な会を開催するのはいいと思うが、就業時間外の飲み会を、お金を払って我慢してまで出るなんて、貴重な時間と労力と精神力とお金の無駄」なのだ。
 何ともさびしい時代ではないか・・・。 こんな奴らと仕事しなければならない上司も大変だ。

 さて、私はどうかというと、「忘年会スルー」や「社外行事スルー」はあまり良くないと思っている。
 その理由は、何でも反発したり、自分の意見を通そうとする最近の傾向は、組織そのものを機能させなくなるからだ。
 最近の若者のように、嫌なことや面倒なこと、興味のないことを「スルー」してやり過ごすだけでいいのか?と思ってしまう。
 だって、忘年会レベルならいいのかもしれないが、もっと大切なことまで「スルー」する風潮があるのも事実だからだ。
 選挙や自治会活動などもそうだが、恋愛や結婚、子育てなども「スルー」する人が多いことは、まさに人類の危機だろう。

 もちろん、だからと言ってパワハラやセクハラを肯定している訳ではない。
 忘年会がレクリエーションの集いになっておらず、相も変わらずパワハラ、セクハラ、アルハラの温床になって会社もまだまだ存在するようだが、「嫌と言えない」「間違っていることに対してNOと言えない」「何でも我慢しなければならない」ということではない。悪いことにはきっぱりNOと言っていいに決まっている。
 しかし、大して嫌なことでもないものでも、気が進まないとか何となく興味がないから「スルー」してよいわけではない。
 会社や学校の決まりを簡単に自分流に曲げたり、無視したりする者が多くなっているように感じるが、それがいつか自分が上に立つときに自分に降りかかってくることをまだ知らないから、そんなことができるのだ。
 いつかリーダーになった時、チームの士気を高めようと、ボーリング大会やカラオケ大会を開催したとして、そこに誰も来てくれなかったらどう思うだろうか?
 自分がしてきたことの裏返しがそこにあるのだ。
 「皆のことを思って行動する人に従わない人には、結局誰もついてきてくれない」のだ。
 それとともに、何でも権利権利と声高に叫べば許されるという風潮も完全におかしい。
 私が教える大学でもまったく同じことが起きている。
 誰も言わないので私が暴露するが、人口減で生徒集めが大変なのと同時に、下にいる者の権利を重要視する日本社会の間違った政策のお蔭で、最近は、教員よりも学生の方が立場が上になっている。
 訴えに対しては、それが理不尽であっても、何でも聞かなければならなくなっているのだ。

 一番ひどい例を教えよう。
 「自分はパニック症候群ではないが、それに近い症状があり、人が周りにいると落ち着かないので、一番後ろの席にして、自分の前の席を空けておいてほしい」という学生がいる。
 そんな勝手な言い分が通ると思うだろうか?
 そう、通ってしまうのだ。
 つまり、学生様の言うことは殿様の発言と同じ。それを聞かなければならないのだ。
 こんなことが通るなら学生はどんどん助長するだろう。
 「自律神経失調症かもしれないので、私だけ試験は免除してほしい」とか「発作がたまに起きる可能性があるので、私だけは当てないでほしい」とか、そのうちきっと「躁うつ病の傾向があるので、テンションが下がらないように美人でグラマーの先生に変えてほしい」などなど・・・。
 間違いなくそういう時代が来ると私は断言する。

 会社も同じだ!
 「上司がキモイ」とか「隣の席の服装の趣味が合わない」「同僚の目つきがイヤラシイ」という理由でしょっちゅう異動や戒告の連発だ。
 大学も成り立たなければ会社もほとんど機能しなくなり、いずれ日本は破滅するだろう。
 「人権」というものがどんどん拡大解釈されてきて、「人剣」となり、日本はついに「人剣学生」や「人剣職員」がはびこり、「人剣社会」の到来になるのだ!
 上に立つものはいつ切られてもおかしくない!

 えっ、私の会社はどうかって?
 うちは大丈夫!
 だって、うちは忘年会も社員旅行も歓送迎会も研修旅行もボーリング大会も花見も存在しない、まさに「行事スルー」なのだ(笑)

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2020年1月)
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