第198号 ボランティアを利用するな!!

 何とも不潔な不倫で芸能界から排除されているタレントの渡部建氏が豊洲市場で働いていることがつい最近話題になった。
 どうやら仲卸業者である知人の口利きで豊洲で働くことになったらしいのだが、こういうニュースを見るたびに思うのは、「不祥事後→ボランティア→復帰」だろう。
 不祥事を起こして活動休止となった芸能人等がボランティアや福祉活動に携わることでイメージ回復を狙うことは、昔からの定番となっている。いわゆる"みそぎ"だ!
 近年では"覚醒剤取締法違反"で逮捕された酒井法子氏は介護の勉強をするために大学に入り、"闇営業問題"で謹慎していたロンブーの田村亮氏も老人ホームを訪れ、同じく介護の勉強をすると宣言していた。
 が、両者ともに芸能界復帰後、福祉活動に従事したり、その後も熱心にボランティアをしているような様子はまったく見受けられない。
 こうしたことが起きるたびにNPOや福祉関係者からは、「またか! 本気でこの仕事に打ち込んでいる私たちの仕事を、ただの反省の材料に利用している。」という声が聞こえるのだ。
 今回の渡部氏のケースも全く同じだろう。
 当初、このニュースを聞いたとき、仕事もなく貯金もそろそろ底が見えてきて、このままでは稼いでいる奥さんに申し訳ないし、男として居候のような存在から脱皮を図らなければし、少しでも働いて子どものミルク代でも稼ごうとしているのかと思って少し同情しかけたのだが・・・
 でも、アルバイトかと思ったら、実際は"ボランティア"だというのである。
 え??稼いでないじゃん!
 てことは、そう、「不祥事後→ボランティア→・・・」だったのだ!
 そもそも、なぜ、ボランティア活動というものは、みそぎに利用されるのだろうか・・・
 恐らく私の勘だが、これは交通違反者が免停になった時、なぜかボランティア活動をすると免停の日数がたったの1日まで減るというアレが原因じゃないのだろうか?

 私も遠い過去、一時停止違反など軽微な違反の積み重ねで違反点数が6点になってしまい、短期免許停止処分30日になったことがあるのだが、その際、ボランティア活動を3時間程度行なうことで、免許停止期間があっという間に29日も短縮されて、1日の免停で済んだことがあるのだ(最近は10年くらい違反していないので、若気の至りとしてお許しいただきたいが)
 確か当時は、交通量の多い交差点で、黄色の旗を振って交通整理をしたような・・・いや、公園に移動してゴミ拾いをしたような・・・(何回したんかい!!)
 あれはきっと道路交通法にも載っているような、交通違反者に対する「みぞぎ」法なのではないだろうか?
 いや、実はもっともっと何百年も前から、そういう風潮はあったのかもしれない。

 どうも日本社会というのは、「ボランティア活動=奉仕活動」であり、それをすることで心が洗われ、改心でき、いい人になると思っているのではないだろうか??
 そもそも、ボランティア活動というのはそういうものではないのだ!
 ボランティアとは、ラテン語の"voluntus"や"voluntarius"が語源であるといわれているが、その意味は、「自由意志、自ら進んでやること」なのだ。
 まだまだ「奉仕」というイメージが強いようだが、本来の言葉のもつ意味から「自発的な意志に基づいて、人や社会に貢献すること」と定義されている。
 なので、それ以外の目的を達成するために、勝手に利用するものではないのだ!!
 ボランティアをしている人がみんな何か悪だくみをしながらやっているのではなく、ほとんどは自発的に誰かのために自分を犠牲にして頑張っているもの・・・それがボランティアなのだ!
 だから、暴力団と会食だとか、軽犯罪だとかゲス不倫の払拭のために絶対にボランティアを使用してほしくない!と断固として言いたいのだ!!

 さーてと、昨日は遅くまで飲んで午前様だったから、今日は早く帰って、風呂掃除や食器洗いでもやらなきゃな・・・

 えっ!! お前もかって??

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2021年3月)

第197号 老害にならない秘訣とは?

 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が失言問題(女性は会議で発言が長い)の責任を取って辞任した。
 森さんは続投をいったん表明したが、さすがに世間の批判は免れないと判断したのか、最後はあっさりと辞任したのだが、この一連の騒動で世間の声としてよく出てきたの「老害」だ!
 83歳の森さんのことを若者は総理大臣だったことも知らないだろうが、スポーツ関係のドンと言っても過言ではないほど、スポーツ政治家として有名だ。
 なぜ、スポーツ=森なのか??
 恐らくそれは、早稲田のラガーマンだったからだという人も多いが、実は、推薦入学でかろうじて早稲田大学の夜間に入学したが、厳しい練習に全くついて行けず、たった4か月で退部したという、大物らしく大変潔い辞め方をしている人なので、彼をラガーマンと呼ぶべきかどうかも疑わしい・・・
 とはいっても、これほどの大役をこなせる人は、やっぱり森さんしかいないのではないだろうか?
 私は、森さんを擁護するわけではないが、老人は時にビックリするようなことを言ったり、的外れなことを平気で言い放ったりする生き物だと思っているので、別に今回はブラックジョークとして、お笑いタレントか何かに「お爺ちゃんお黙り!!」って額をペシッとやってもらえばそれでよかったと思っている。
 もし、あれが女性の会長で、「男はおしっこの切れが悪くてトイレが長いから会議に休憩は入れません」って言っても、爆笑だけで済んだだろうに・・・
 なんか最近、高級官僚だった老人が起こした自動車事故あたりから、老人に対する風向きがあまりにも強くなっているような気がしてならない。
 確かに、加齢とともに判断力が衰えるのは医学的にも証明されている。
 しかし、優秀で高齢で活躍している人はたくさんいるのだ。
 かのピーター・ドラッカーも90代まで現役で活躍したし、尼僧として活躍する小説家の瀬戸内寂聴さんもなんと98歳だ!
 だから、83歳という年齢だけをとらまえて、存在が害だと決めつけるのは乱暴だろう。
 とはいっても、老害というのは確かに存在する。

 老人になると脳の前頭葉という部分の機能が低下するので、感情のコントロールがしづらくなることがわかっているが、皆さんも市役所などで高齢の市民が職員を延々と罵倒している場面に出くわしたことは何度もあるだろう。私は何度もある。
 役所に勤める友人に聞いたら、1日1人はそういう「暴走老人=カッとなって感情が止められない人」が来るらしい。
 もちろん、暴走老人だって普段は「いいおじいちゃん」なのだ。
 ただ、感情を止められなくなるので、いったん怒り出すともう誰も止められないのだ。
 もちろん、森さんは、不機嫌だったが自制が効いており、決して「暴走老人」ではないが、それよりも、自覚しないとどんどん進んでしまうのが「感情の老化」なのだ。
 感情の老化とは、異論を認めない、未知のものに対応する能力が落ちてくる、感情のコントロールが利きにくいといった変化のことで、やはり加齢による前頭葉の変化が影響しているらしい。
 そういえば、80歳のデヴィ夫人が昨年末に主催したセレブパーティーで、ノーマスクの人が多かった批判を受けて、「かからないと自負しております。」と全く疑いもなく言い放っていたが、 その前には「不妊要因の9割9分が堕胎にある。あれを禁じれば不妊者は大幅に減る」という旨の発言で大炎上したのは記憶に新しいところだろう。
 きっと、デヴィさんは冗談で言ったのではなく、恐らく自信満々にそう思っているのだと思う。
 世間がデヴィさんに何と言おうが、彼女は全く異論は認めないだろうし、そうじゃないという証拠を差し出しても、そんなものには耳も傾けないだろう。
 そう、感情の老化は誰にでも訪れるらしい。
 同じ著者の本ばかり読む、行きつけの店にしかいかない、同じ趣向の服ばかり着ているといった行動がすでに老化の始まりなのだそうだ。

 「え?? やばい! 自分じゃん」と思った人、そうあなたも老化の始まりかも・・・
 では、感情の老化はどうやって防ぐか。特効薬はないのだろうか??
 実はあるらしい。
 自分の考えと全く違う人と議論を戦わせるというのが脳の老化防止にはとても効果的なのだそうだ。
 ついつい、年齢とともに、自分と同意見の人、言うことを聞く人、文句を言わない人、趣味が合う人ばかりと付き合おうとしてしまう。
 それが老化の始まりか!
 だとしたら、周囲をイエスマンばかりで固めるよりも、自分の考えに異論を唱える相手を積極的に組織の中に入れて、日々議論を交わす方がよっぽど脳の老化防止に役立つのだ。
 だとすると、蓮舫さんや辻元清美さんはきっと老化しないだろうなあ・・・
 んんん・・・でも手ごわい相手とときどき議論するのはいいと思うが、四六時中だとちょっとしんどいなあ・・・。
 私も、ついつい周りをイエスマンだけで固めようとしがちだ。
 だから、ほとんど休みもなく出社して、帰りも午前様なのか・・・
 さて、今日くらいは早く家に帰って、手ごわい相手と戦おうか(笑)

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2021年2月)

第196号 幸せになるのにいくら必要なの??

 新年、明けましておめでとうございます。

 と言う舌の根も乾かぬうちに、緊急事態宣言で自粛自粛がまた始まった・・・。
 本当に苦しくつらい日々はいつ終わり、私たち人類に幸せは訪れるのだろうかと思ってしまう。
 もういまや人類のほぼ半分くらいは、コロナが収まってくれることが一番の幸せになっているのではないだろうか?

 そんな中、いくつもの研究が、幸福度は収入が増えるに応じて上昇する一方、ある金額まで達するとそれ以上は頭打ちとなり、収入と幸福度の相関関係がなくなることがわかった。
 アメリカ人45万人を対象としたこの調査では、その金額は、年収7万5000ドル(約700万円)なのだという。
 さらに2018年、164カ国で170万人の「個人収入と幸せ」について調査した結果がNature Human Behaviorという国際紙に発表されたのだが、なんとその幸福度がピークになるのは年収660万円あたりらしい。
 なんと、楽しみや笑顔といったポジティブな感情と相関する所得は、日本を含む東アジアでは6万ドル(約660万円)をピークに頭打ちになることが明らかになったのだ。
 つまり、660万円以上の年収があって贅沢な日々を送っていても、年収のあがりに応じて楽しみや笑顔が増えることはないのだという。

 えっ!! 660万円???
 サラリーマンの平均賃金くらいで、まさかの幸せの頂点か・・・信じられん。

 あなたはどうだろうか?
 超えている人は、もうこれ以上お金があっても幸せは感じない??
 にわかに信じられない感じだが、一方でストレス、怒り、不安など、ネガティブな感情がわかなくなる所得は、東アジアでは5万ドル(約550万円)で頭打ちになり、550万円以上の所得の人たちでは、収入が増えているからといってネガティブな感情が少なくならない、つまり、ストレスが減るわけでもなかっただが、こちらの方は納得だろう。
 お金があるからと言って、ストレスや不安が消え去ることなんて絶対にない。
 だって、コロナ禍の今は、まさにお金があろうがなかろうが、不安しかないだろう。
 今日住むところも食べるところもない人が不安100%だとしたら、年収550万円の人が50%に減るのかもしれないが、年収1000万円の人は30%に減っているのではなく、逆に不安やストレスは500万円の人よりも増えているような気がするのだ。
 資産が多くなっても、その分トラブルや責任感や危機管理がかなり増大するだろう。

 では一体、一番幸せを感じる年収ってどのくらいなのだろうか?
 実は、ポジティブな感情が高まり、ネガティブな感情が減る所得を合わせて考えると、ちょうど年収約700万円で感情的安定が得られるらしいのだ。
 つまり、年収700万円以上だと、精神的に健康なのだろう。

 ただ、それとは別に、人生における全体的な満足度(人生への評価)は、東アジアでの飽和値が11万ドル(約1,210万円)なのだそうだ。
 精神的に健康になっても満足はしていない。人生の満足を得られるのはかなり年収が高いのだ。
 これは確かに納得だが、人生の満足のピークが1200万円程度であれば、年収1億円とか10億円の人たちって、大満足しているのかと思ったら、結構幸せじゃないのだ。
 んーん。庶民の私にとっては何となくうれしいニュースかも(笑)

 しかし、日本独自で2020年に内閣府の発表した「満足度・生活の質に関する調査」では、世帯年収が3000万円~5000万円までは年収の上昇に応じて総合主観満足度が高まるがここで頭打ちになり、そこからは年収の増加に伴って満足度が下がることが示されている。
 世界的に見ると、ピークが1200万円なのに、日本独自だと年収5000万円程度まで跳ね上がるとは、やっぱり日本人ってがめつい人たちの集まりなのか(笑)
 何れにせよ、年収が増えるにつれて自分の人生を高く評価する傾向にある日本人でも、日々感じる幸福感は、年収660万円を超えると高まってはいかない、つまり、お金で買える幸せなんて限られているのだ!!
 これはとっても素晴らしいことではないか!

 では、お金を超えた何が幸せの持続に繋がるのだろうか?
 まず考えられるのは、「他人と比較しない」ことだろう。
 年収1000万円でも、隣の人が2000万円だと知ったら満足はしないのだ。比較しなければ、確かに年収700万円程度で十分生きていけるのだから、それはそれで幸せなのだ。
 そのほか、「立てた目標に対し、努力をし、その目標を達成する」という方法もある。
 年収に限らず、自分の夢や目標を達成することは実に幸せだ!!
 日本の100名山を制覇するとか、絵画展に出展するとか、カラオケで100点目指すとか、どんな目標でもいいのだ。それを達成すること間違いなく幸せだ。

 ということで、今年から、目標を立ててそれをクリアすることにより、幸福感を増大させ、永遠に幸せな気持ちでいられるようにしようと思う・・・。
 あなたは今年の目標を何にしますか??
 私? 私は当然「世界平和」ですよ!!
 ん、待てよ・・・達成できないとストレスが増えるだけだな・・・
 では、このコラム読者からの「面白かった! メール」にしよう!!

 さあ、あなたのその手で・・・今すぐに人を幸せに・・・(笑)

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2021年1月)
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