第216号 2023年は倒産元年って知ってた??

 コロナコロナと世間が騒いでいるうちに、景気は低迷し物価は上がり、いよいよ世紀末の様相を呈してきた日本だが、実は、コロナ禍により壊滅的影響を受けたはずの2021年の倒産件数が歴史的低水準だったことをご存じだろうか?
 もちろんその背景には、審査ゼロで金利0%という「ゼロゼロ融資」という政府のバカな対応があったからだが・・・
 そんな状況から一転、22年度上半期の倒産件数はもちろん増加に転じ、倒産件数が55年ぶりの低水準だった21年度から一転、企業の倒産がじわじわと増えている。
 帝国データバンクによれば、22年度上半期の倒産件数は前年同期比6.3%増の3123件で、3年ぶりに増加に転じた。
 それはもちろん「ゼロゼロ融資」の終了が原因だが、それ以外にも「円安」や「物価高」など、いい条件は一つもないが、悪い条件なら探せばいくらでも出てくるほど、経済環境は最悪である。
 本来ならば成長力の低い倒産寸前の企業を無理やり延命させてきたのだから、たまったマグマは、いつか大きく噴火するわけで、それが2023年からの大倒産時代の到来なのだ。
 倒産を増やすさまざまな要因が一気に噴出し、三重苦ならぬ、「六重苦」となって企業を追い込んでいる。
 え??? 六重苦???
 そんなに苦しい要素があった? と感じる人もいるだろうから説明しよう。
 まず挙げられるのが「円安」。円安による輸入コストの上昇などが影響した「円安倒産」は、22年度上半期は14件発生し、前年同期から7倍になった(帝国データバンク調べ)。
 食料品や繊維商品、機械部品の製造などを手掛ける企業を中心に発生したという。足元も円安基調は変わっておらず、今後も倒産件数増が懸念される。
 次に「物価高」。円安倒産と共に急増しているのが物価高倒産だ。原油や燃料、原材料など物価高の影響を受けた倒産は、22年度上半期は前年同期から倍増し159件に。帝国データバンクが調査を開始した18年度以降で最多となった。
 物価高倒産の多かった業種を見ていくと、建設業が40件でトップ。次いで、運輸・通信業の37件、製造業の29件と続く。
 帝国データバンクによれば、物価高倒産の多い建設業と運輸業には、共通のさらなるリスクがあるという。それは「2024年問題」つまり「人手不足問題」だ。
 長時間労働などを規制する働き方改革関連法は19年に施行された。しかし、長時間労働になりやすい建設業界と運輸業界は是正までに時間がかかるとされ、時間外労働の上限規制適用までの猶予期間が設けられた。その猶予期間が24年3月末で終了するのだ。
 上限規制の適用が始まったときに、長時間労働に頼っていた多くの企業は、従業員数を増やさなければ従来と同様の業務をこなせなくなる。建設業界と運輸業界では人の奪い合いが始まっており、中小・零細企業の中には賃金を上げても人手を確保できず、倒産するケースも出てくるだろう。24年が近づくにつれて、両業界で人手不足倒産や企業の再編が急増しそうだ。
 もちろん、「コロナ禍」の影響はまだまだ尾を引いている。帝国データバンクによれば、これまでのコロナ関連倒産件数は累計で4440件(11月2日時点)。このうち22年に発生した倒産は1856件で、年間2000件を超えるペースで推移している。
 特に22年9月は234件と、単月では過去最多を記録。感染拡大の第7波で感染者数が増加し、自粛ムードが再燃したことが影響していそうだ。
 円安倒産や物価高倒産が注目されるが、倒産した企業の大半はコロナ禍で経営環境が厳しくなっている。ぎりぎりで持ちこたえていたところに、円安や物価高でとどめを刺されたわけだ。
 ここで忘れてはいけないのが、コロナ支援策である「ゼロゼロ融資終了」だ。
 その返済が始まることも企業にとって倒産の引き金になりやすい。22年度上半期には、ゼロゼロ融資など「コロナ融資後」の倒産件数は202件で、前年同期の約2.6倍に上っている。
 民間のゼロゼロ融資の返済開始のピークは23年7月~24年4月とされる。倒産急増を回避するため、国はゼロゼロ融資の債務減免を含めた支援策を実行する計画のようだが、ダメなものはダメなのだ。
 人間と一緒で、いくら延命させてもいつかは死を迎えるように、ダメな企業を延命させてもいつか倒産するのは必至なのだ。
 そして次にあげられるのが「経営者の高齢化」だ。
 東京商工リサーチが22年度上半期の企業の倒産理由を調べたところ、販売不振や放漫経営などを除いた、「偶発的」な原因は、前年同期比17.8%増の112件だった。このうち、経営者の死亡や体調不良といった、経営者の高齢化によるものは97件を占めたという。
 事業承継や廃業の判断をコロナ禍で先送りしているところに経営者が亡くなり、後継者不在で倒産するという、経営者の高齢化に絡む倒産が増えている。コロナ禍は経済活動とともに、事業承継も止めてしまった。高齢経営者の問題は待ったなしなのだ。
 はい、それでは六重苦をおさらいしましょう。
 円安、物価高、人手不足問題、コロナ禍、ゼロゼロ融資の終了、経営者の高齢化……。
 ほら、企業が倒産に至る「六重苦」っていうのがやっとわかったでしょう。
 それがまさに本格的に迫る23年。つまり2023年は倒産元年なのだ!
 政府の無計画な手厚い支援で低成長企業を無理やり延命させてきた反動が地響きのように足音を立てて迫ってきている。
 私の予想では、この六重苦による倒産や景気の低迷の被害者は、日本の勤労者全体のおよそ半分くらいにまで及ぶとみている。
 半分ということは、あなたの両隣の住民のうち、あなたか右隣の人、若しくは、あなたか左隣の人が倒産や給料減になる可能性が高いということなのだ。
 そう、もう他人ごとではないだろう。
 この激動の時代に、マスクだとかワクチンだとか外食自粛とか、政府の言うことをただ真面目に聞いている罰が、いよいよあなたにも訪れようとしている・・・なむさん・・・

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2022年11月)

第215号 そろそろ解散ですか???

 特定非営利活動法人(NPO法人)が制定されたのは1998年。それは、多くのボランティアが活躍し「ボランティア元年」とも呼ばれた1995年の阪神・淡路大震災が契機となっていることはご存じだろうか?
 私も、その1998年から、日本で初めてのNPO法人のワンストップサービスをスタートさせ、今に至っているので、とても感慨深い法律だし、私の人生を変えた出来事だった。
 法律制定後、それまでボランティアグループとして活動していた団体やNGOとして活動していたけれど法人格がなかった団体が一気に法人格を得ることになり、なんとわずか10年でNPO法人は3万7000団体にまで急速に増えていったのである。
 とにかく、うちの事務所も毎日NPO法人設立の依頼の電話が鳴りやまなかったのを今でも覚えている。事務員はノイローゼ気味になっていたほどだ。
 ひと月に40法人の設立と全国10講演を同時にしたこともあるほど、気が狂ったようなNPO法人設立時代の到来だった。その頃の睡眠時間は毎日3時間くらいしかなかったなあ・・・。
 そうして法人格を得たNPOは、社会に認知も広がることで、企業からの寄付も増えるとともに、助成財団からの助成金などの資格要件も「特定非営利活動法人」が指定されたりして、ますます勢いづき、行政・企業にかわる重要なセクターとして存在価値を高めていき、2010年にはコンビニエンスストアの数に迫る4万団体を超えたのだ。
 そんな中、NPO法人の成長期を経て、安定期に入る時期の大きな出来事があの東日本大震災だ。そして、東日本大震災の支援で新たに立ち上がった団体も多く、2011年の翌年にはコンビニの数と最も接近するほど増え、そして2014年にはついに5万団体を超えた。
 しかし、増え続けていたNPO法人にやがて暗雲が立ち込めてくるのだ。
 その2014年以降、NPO法人数は伸び悩み、ついに増え続けていた法人数も2017年をピークに減少傾向となっていくのである。
 2017年に設立認証が頭打ちとなる一方で、増え続けているのが、そう「解散」だ。
 最初は、少しずつ増えていった解散数だったが、2015年3月には1万を超え、そして、2020年11月には解散数が2万を超え、現在もさらに解散の勢いは増すばかりなのだ。
 当然、ちゃんと解散までやる団体はいい方で、解散となっていなくても実態として活動ができていなくなっている団体はその倍以上はあると言われている。今後も解散や休眠は増えていくことが予測されるので、恐らく一握りの1000程度のNPO法人以外は、今後無くなるか活動が停止してしまうだろう。つまり私は、NPO法人の実態は現在の50分の1になると予想している。
 なぜここまでひどい状態になったのだろうか?NPO法人の課題は何なのだろうか?
 まず、課題の一つは「高齢化」だ。NPOの場合、創設者の強い思いで立ち上げた団体が多いのだが、思いの強さやカリスマ性のあるリーダーがいることで、世代交代が図りづらく、役員も会員もみんな同じように高齢化していったのである。
 そして、結果的に、代表者の引退=解散となってしまうケースが急増しているのである。
 そもそも、NPO法人はお金集めに関しては素人集団だ。代表がお金を工面して何とか活動を続けてきた団体も多く、代表が辞めたら、次にお金を出す人がいなくなって、資金が底をつくという構図は、「NPO法人あるある」なのだ。
 さらに、もう一つの課題は、寄付の集め方の変化などについていくことができないことだ。
 若い人がいる団体は、クラウドファンディングやオンラインコミュニティ、さらにはYouTubeなどを作り、資金集めを上手に行うことができるが、昔ながらの手法で寄付を行う団体は、「寄付者も高齢化」したり、新しい手法を取り入れられなかったりと、資金がなくなってしまい、活動を続けられないという変化が起きるのだ。
 時代についていけないのは、高齢者の宿命だが、NPO法人は正にそれと同じだと言っても過言ではない。ホームページもいまだに作れないようなNPO法人は、逆に存在することが社会の迷惑になる可能性すらある。
 そして、意外に多い問題が「手続きが面倒」という課題だ。解散する団体が増えている一方で、新設の法人も増えなくなっているのは、NPO法人の設立も存続もとにかく時間もかかるし書類を作るのも厄介だということがあげられる。
 そう、せっかくNPO法人を設立しても、それで終わりではない。毎年毎年、決算書や事業報告書などを作成し、所轄庁への報告義務もあるし、「役員変更登記」も2年に1回は必要だ。
 そして、NPO法人が衰退の一途をたどっているのとは反対に、一般社団法人や一般財団法人は、手続きも容易で迅速に取得できるため、社会貢献活動や慈善活動をしていてもNPO法人ではなく一般社団法人を選択するケースが急増している。
 つまり、NPO法人数が減少しているとはいえ、NPO法人の役割はなくなっているわけではないし、公益的な活動が減っているということではなく、むしろ、社会が複雑化し、地域ごとに課題が個別化している現代には、広く平等にサービスを提供する行政ではまかないきれない課題がたくさんあるのだ。
 ということで結論だが、NPO法人をやめようかと思っている皆さんに言いたい。法人格は無くなっても、皆様の経験や想いはどうかどこか若い団体に引き継いでほしい。
 今後、所轄庁や支援センターは、法人の解散を粛々と受けるのではなく、辞めようとする団体を、若い人やこれから社会のために何かをやろうとする団体にどんどん紹介しマッチングさせ、場合によっては承継や合併、組織変更などを勧めてもよいのではないだろうか?
 企業向けのM&Aを勧めるテレビCMはよく流れているが、本当にM&Aや世代交代が必要なのは、会社よりもむしろNPO法人の方なのだ。
 我々も積極的にNPO法人の事業承継や組織変更に力を入れていきたい!

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2022年10月)

第214号 閉店ガラガラ大国日本

 報道でもちらほら出てきたが、ファミリーレストランの閉店が相次いでいる。
 閉店まで至らなくても、閉店時間を早めているような店舗を入れれば、恐らくお店というお店の半分くらいは何かしらの減少・縮小傾向にあるであろう。
 その気になるファミレス業界だが、すかいらーくHDによると、ガスト・ジョナサンなど約400店舗で9月から閉店時間を最大1時間繰り上げるほか、北関東など採算性が悪化した約100店舗は閉店するらしい・・・。
 帝国データバンクの緊急調査では、2023年3月末、主要16社のファミレス店舗数は2019年12月末から1000店舗以上減少すると予想されている。
 特に、ウクライナ危機の発生以降はコスト増加圧力が急速に高まってしまい、わが国経済はより強い逆風に直面し始めた。
 わが国のファミレス業界、いやお店というお店の厳しい受難の時代が到来していると言っても過言ではない。
 コロナで人が外に出ないからしょうがないと思ったら、それだけではないらしい。
 店舗数減少の理由としては、リモートワークの普及で、繁華街やオフィス街を中心にサラリーマン客が戻らないことが一番の理由らしいが、そのほか、食品などの原材料費の高騰やアルバイトなどの人材確保が難しいというのがどうやら原因のようだ。
 コロナの終息とともに、お客さんは戻ってきていると思ったが、原材料費の高騰はものすごい勢いで広がっているし、バカな政治家たちが「最低時給のアップ」という、店舗や中小企業の息の根を止めるような政策を推し進めるから、安い価格で商品を提供し、安い時給で人を集めていたファミレスなどのお店は、もうたまったものではないのだ・・・。
 ファミレスが消えていく・・・こんな悲しいことはない。
 なぜなら、1970年、日本初のファミリーレストランとして誕生した「すかいらーく第1号店」は、なんと私の育った、東京の国立(くにたち)なのだ。
 駅からも住宅街からも遠いが、とにかく交通量の多い甲州街道沿いだったから、「車で食事」には最適な場所で、朝から晩まで満員御礼当たり前というお店だった。
 当時のメニューには、スパゲッティやカレー、ハンバーグなどが300円前後で並び、それまで敷居の高かった「レストラン」が家族で楽しめる身近なものとして、本当にファミリー層に愛されていたのだ。
 ねまきを着たままの子どもや、草野球帰りの汚いユニフォーム・作業着姿のおじさんたちでも行けるレストランだったから、そりゃあ、本当に老若男女に愛されていた場所だった。
 給料日の後なんて、サラリーマン世帯が大挙して訪れるもんだから、1時間とか2時間待ちも当たり前で、その後、1990年代にファストフード店が台頭してくるまでは独断場と言っても過言ではなかった。
 さらにバブル崩壊による景気後退の波が押し寄せてくると、今度は、低価格が魅力の「ガスト」が誕生した。
 そこで始まったのが今ではどこにでもある「ドリンクバー」や「呼び出しベル」だ。
 バブル崩壊が原因で「ドリンクバー」が誕生したことは誰も覚えていないだろう。
 「ファミレス」という言葉を使ったことがない人はもちろんいないだろうが、行ったことがない人だって私の周りには恐らくいないはずだ。
 まあ、私は庶民だから、セレブの人は「ファミレス」って、車か洋服の名前と思っているかもしれないが・・・
 とにかくファミレスは庶民の味方以外の何物でもなかった。
 しかし、2020年以降、コロナ禍で外食産業がだんだんと低迷する中、ファミレスも新たな試みを次々に始めて、何とか打開策を見つけようと抵抗はしてきた。
 「冷凍食品」や「新たなテイクアウトメニュー」、人と接触させない「ドライブスルー」を始めたところもあるし、さらに焼き肉、唐揚げやカフェなど業態を変えたところもある。
 しかし、2022年4月以降はファミレスの店舗閉鎖ペースが再度加速し、6月末の店舗数は8420に減少した。
 厳しい事業環境に直面しているのはファミレス業界だけではない。
 感染再拡大や中国経済の失速などによってインバウンド需要が落ち込み、それによって、ファミレス以外の飲食、宿泊、交通などサービス業の収益環境はかなり不安定だ。
 さらに、製造業の分野では、わが国経済の雇用や所得環境の安定に決定的な役割を果たした自動車の生産が停滞している。
 燃料高などによって運輸業を中心に中小企業の事業環境の厳しさも増している。
 もう、どうしたらいいのだろうか。
 ファミレス業界のように、生き残りを目指してコストカットをしなければならないところも多いだろうが、コストカットなど企業の自助努力には限界がある。
 だから、増加したコストの価格転嫁を余儀なくされる企業がこれまで以上に増える可能性が高い。
 それによって家計には生活費の負担がより重くのしかかるだろう。
 そして、ここにきて、円売りが急加速だ。今日も1ドル140円を超えている。
 一部の製造業で輸出企業にとっては、円安によって企業利益が増えるかもしれないが、その恩恵を受けるのは株主だけである。
 一部の株主の数に比べれば、消費者の数は圧倒的に多いから、消費者にとってはこの急激な円安は望ましくない。なぜなら、賃金が増えず物価が上がるからだ。
 だから、数の上では円安によって損失を被る人のほうが、利益を受ける人よりはるかに多い。
 それにもかかわらず、日本では、これまで円安が政治問題化されることがなかったのは、実質賃金が低下したといっても、さして大きな変化ではないから、はっきりとは意識できないからだ。
 しかし、今回は違う。原材料価格の高騰と円安が同時に生じているため、価格上昇率が高く、物価高騰に対する消費者の不満は高まっている。
 安くて美味しいと思っていたファミレスに行く人もこれでまた減るのだろう。
 そうなると、本当に「閉店かお店はガラガラ」だ!
 もっとも、「閉店ガラガラ」はお笑いコンビ「ますだおかだ」の岡田圭右さんの、何をしても受けない自虐ネタで、ネタ元は大阪で駄菓子屋をしていた母親が、閉店時に子どもを早く家に帰すために、シャッターを下ろす音だそうだが、私は今の日本経済こそこの言葉がピッタリだと思っている。
 お笑いで受ける分には何ら問題ない。しかし、本当に閉店でシャッターが下りたままだったり、お店の中がガラガラではもうどうしようもないのだ。
 何もしない内閣で世界的に有名な「岸田内閣」の正念場だろう。
 もう、「コロナ」なんて言葉は一切忘れて、閉店のシャッター音ではなく、早く開店のガラガラ音が聞きたい・・・

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2022年9月)

第213号 そろそろ行動しませんか?

 コロナの感染者が再拡大して、とうとう日本が世界一の感染者数の国になってしまった。
 給料はたいして上がらず、物価はどんどん上がって、だんだん庶民の生活が苦しくなってきている。
 それでもあなたは岸田政権を支持しますか?
 不思議なほど岸田政権の支持率は高いようだが、岸田政権はいったい今の日本に何をしてくれたのかよく考えてほしい。
 そう、岸田政権の特徴は、「何もしない」ことだ。
 口グセのように「検討中です」と言っているが、「検討中」という政治用語は、「今のところ何もしない」ということは、政治通なら誰でも知っている言葉だ。
 では、「改革する」とか「いつまでにやる」とか言わないで、何でこの言葉を使うのか?
 そう、この言葉は、「高齢者」や「年金受給者」にとっては、実に好都合な言葉なのだ!
 自民党の最大応援団は、高齢者や年金受給者だから、子どもや貧困にあえぐ人々を無視しても、彼らのために政治をしていればよいわけだ。
 その彼らは、実は日本の経済成長なんてまったく望んでいないのだ。
 たとえば、「日本の経済復興のためにお金が必要であり、そのために年金を下げます」と言えば、高齢者は猛反発する。
 しかし、「社会保険料を上げます」と言えば反対しない。
 そのせいで、サラリーマンや若者の負担だけがドンドン増えるのだ。
 のんきな国民さまに言いたい!
 給料は変わらないのに、社会保険料は20年前の倍くらいになっていることに、そろそろ怒りを発すべきではないだろうか?
 そもそも、年金生活者にとって、日本の経済がこれから良くなっても、年金の額が変わらないことはみな知っている。だから経済成長しても、あんまり意味がないのだ。
 逆に、「痛みを伴う改革」などと年金が減るようなことになれば、老人の暴動が始まるだろう!
 さすがに、高齢者が武器をもって立ち上がることはしないが、選挙で洗礼を浴びせることだろう。
 その時はきっと政権交代だ!
 そんな年金受給者が、日本には4000万人もいて、とにかく彼らの投票率は異様に高い。
 そして、彼らが経済成長のために投票先を変えることはまずないのだ。
 だから、岸田政権の「検討中です」という無能に見える発言は、ある意味、「高齢者と共に自民党も与党として何もしないで逃げ切る」という戦略なのだ。
 そう、残念ながら岸田政権が続く以上日本は「詰んでいる」「死んでいる」状態なのだ。
 日本が完全に死んでいる間に、1ドル130円台の円安だ。そしてどんどん物価が上昇していき、庶民の生活は圧迫され続けている。
 いつもの円安なら、海外から旅行者が増えて、たくさんお金を落としてくれるはずだが、コロナにより、外国人は日本になかなか入ってこれない。
 この状況に際しても、あなたは何も動かないのですか???
 そう、動かなかったから、先月の参議院選挙は、最大の応援団である年金生活者が支持する自民党が圧勝したのだ。
 これで岸田政権は、衆院解散がなければ2025年までは全国規模の国政選挙の予定がない。
 つまり、何もしないことで年金生活者たちの絶対的な信頼を勝ち取り、選挙でビクビクしなくてすむ「黄金の3年」を手にしたのである。
 何もしないどころか、何のビジョンもない岸田政権をどうしてすんなり認めてしまったのか・・・・
 もちろん、最初の頃は多少なりともビジョンはあった。
 しかし、唯一のビジョンであった、アベノミクスの下で高騰した株価と停滞する賃金水準の格差を是正するための分配政策の柱である「資本所得への課税」は、金融界から批判が生じると、今度は「成長も分配も重視」の政策に転じ、さらに「資産所得倍増論」まで打ち出したのだ。
 つまり、最初のビジョンが途中で180度逆になっているのである。
 あなたはそんなことも気が付かないの??
 そりゃそうだ。
 この変わり身の早さとスキャンダルとは無縁の人柄が功を奏し、何を言っているのかよくわからないが、あまりひどいことも言わないし、何となく悪い人でもないし、まあいいかな・・となってしまうのだろう。
 だって、「消費税増税」とか言われれば戦いたくなるけど、「新しい資本主義」なんて言われると、よくわからないけど、いいかも・・となる。
 これで、しばらく政権は盤石となり、「何もしない内閣」がしばらく続くのだろう。
 もう、選挙で洗礼を浴びせることもしばらくできないし、国民がいくら困窮しても、地獄の3年は続いていくのだ。
 そろそろ行動しませんか?
 選挙は終わったから行動できない???
 いや、政治を変えることはほぼ不可能だろう。
 だったら、自分で自分を守ることが必要だ。
 当たり前のようだが、とにかく働くこと、勉強し知識を得ること、外見も中身も自分を磨くこと、この3つを死に物狂いでやり続ければ、どんな困難も乗り越えられると思う。
 だって、1日24時間で、あなたは何時間それらの費やしている?? 恐らく8時間か9時間でしょう。
 24時間で、睡眠は6時間取ればいいのだから、残りの18時間をもっと有効に使わないと損だ。
 労働が8時間だとしたら、残りは10時間もあるのだ。その時間を使えば、知識を蓄えることもできるし、資格を取ることもできるだろうし、財産を積む上げることもできるし、新しい友人をたくさん作ることも新しい仕事を得ることもできるのだ。
 テレビや漫画やゲームや他人のSNS閲覧など一切しないで、時間を有効に使えば、きっと成功できる!
 いつも大学の講義でそう言い続けているのだが、授業が終わると、休憩時間はみなスマホに没頭だ・・・帰りの電車の中でもみなスマホで漫画、ゲーム、SNS・・・・
 そうだ!!最初の行動は、スマホを捨てること!! できるわけないか・・・

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2022年8月)

第212号 政治をバカにするな!

 安倍晋三元首相が凶弾に倒れた。許しがたい卑劣極まる蛮行を非難するとともに、ご冥福を心からお祈りする。

 このコラムの読者の方ならもう気が付いているだろうが、私は同じ病気を克服した同士でもある、安倍さんが好きだった。
 何度もここで安倍さんの発言を茶化してきたが、彼ほど大衆に自分の気持ちを伝えた人はいないのではないかと思う。
 安倍さんの政治信条のすべてが受け入れられるわけではないが、実に信念をもって、それをうまくごまかしながら浸透させるプロだった。
 私も安倍さんと同じタカ派だが、タカ派は誤解を与えやすい。
 私なんてここで吠えて、「あいつバカじゃないか?」と何度も思われてきたが、安倍さんはそれを上手にオブラートに包んで大衆に伝えようとしていた。
 安倍さんと言えば、アベノミクスと呼ばれた経済政策「三本の矢」が有名だが、私的には「一億総活躍社会」で伝えようとした厳しい未来への戒めが好きだ。
 そう、特に第2次安倍内閣時の6年前の年頭所感が最高だった。
 哀悼の意を込め、その時の言葉と私の勝手な思い込み(カッコ内)を再掲しよう。

『本年、新たな挑戦が始まります。少子高齢化という(税収が大幅に減ってしまう)構造的な課題に、真正面から、立ち向かう。「一億総活躍(という名の労働)社会」への挑戦です。半世紀後の未来でも、人口一億人を維持する(ことはもちろん無理ですが、)お年寄りも若者も、女性も男性も、一度失敗を経験した人も、難病や障害のある方も、誰もが、(年金や補助金でノウノウと暮らすことができないような)「一億総活躍(という名の労働)」の社会を創り上げることは、今を生きる(まだ年金がもらえる)私たちの、(年金がもらえなくなるであろう)次世代に対する責任です。
「(ハッタリですみませんが)戦後最大のGDP600兆円」、「(絶対無理とわかっていて申し訳ありませんが)希望出生率1.8」、「(厚労大臣もビックリの)介護離職ゼロ」という3つの明確な「的」を掲げ、新しい「三本の(ホラ)矢」を放ちます。いよいよ(もう障害があっても高齢でも休ませない)一億総活躍(という名の労働)・元年の幕開けです。いずれも、(ほとんどハッタリですから)最初から設計図があるような、簡単な課題ではありません。困難は、もとより(国民が本当のことを知ったらかなり怒ることも)覚悟の上です。しかし、「未来(という名のお金や安心)」は、(安々と行政や)他人から与えられるものではありません。私たち(は議員年金があるので関係ありません)が、(皆さんは年金も補助金もカットしますので、死ぬ前まで働き続けて)自らの手で、切り拓いていくべきものであります』

 素晴らしい演説に茶々を入れ、本当に今となっては申し訳ないことをしてしまったが、あの演説に込められた強い警鐘は、感動的だった。
 もちろん私の勝手な思い込みとして皆に嘲笑されたが、彼こそ、未来の日本を憂いて積極的に警鐘を鳴らした人はいない。と私は思っている。
 しかし残念ながら、あまりにもオブラートに包んだものだから、GDP600兆円も希望出生率1.8も介護離職ゼロも、全く効果を上げず、彼の政策の中では珍しく失敗に終わったと言われている。
 安倍さんの前任である小泉さんが国民的人気のある「スター」だったから、その後に登場した安倍さんはさぞ大変だったろう。
 その加速する改革スピードと合わせるように閣僚のスキャンダルや失言が相次ぎ、07年の参議院選挙で惨敗。
 私と同じ持病の悪化も重なり、突如として首相辞任を表明したのは、なんと政権発足から約1年だったのだ。
 「政権を放りだした宰相」「安倍はもう終わった」。退任後に投げつけられた情け容赦ない言葉に本人が心を痛めていたのは間違いない。
 だが、自らの病と相談しながら挑んだ12年の自民党総裁選の決選投票で石破茂元幹事長に逆転勝利し、同年末の総選挙で当時の民主党から政権を奪還して、一躍ヒーローになったのだ。
 そして12年末からの第2次安倍内閣はデフレ脱却を掲げ、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略という「アベノミクス」の3本の矢を放ち、一時1ドル=75円程度にまで進んだ円高を是正し、日経平均株価はうそのように右肩上がりの上昇を見せたのはさすがだった。
 その後の「菅政権」や今の「岸田政権」が果たして何を訴え、何を目指しているのか全く分からないのとは全く対照的な政治家だった。
 ひそかに私は「第3次安倍政権」を期待していただけに、本当に今回の事件は残念でならない。

 そして、先ごろ参議院選挙が終わった。
 政治のセの字も知らないタレントやスポーツ選手がまたしても次々に当選した・・・

 ここで言いたい!! 国民はそろそろ目を覚ましたらどうだろうか?
 医者や弁護士はもちろんだが、先生になるにも保母さんになるにも試験があって、知識や努力がなければ職業を得ることはできない。
 それなのに、知識も努力もビジョンもない、もっと言えば「ただの目立ちたがり屋」でしか過ぎないような人になぜ投票するのだろう。
 そういう人の被選挙権を奪う前に、信念があり、努力をし、明確なビジョンを持つ人を選べないような大半の国民から、そろそろ選挙権をはく奪してもらいたい!
 立候補する前に試験でもやった方がいいという国民も多いが、それよりも選挙権を得るための試験を実施すべきだ!!

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2022年7月)

第211号 祝大学合格!ご愁傷様??

 毎度お騒がせ実業家の堀江貴文氏が、大学に関する持論をツイッターで展開しているが、ユーザーとの攻防がなかなか面白い。
 発端となったのは、堀江氏が2022年4月23日に投稿した「そもそも賢い奴は今どき大学なんか行かないと思う。金が勿体無い」「なんで高い金払って大学なんか行くんだろう?」などのツイートだ!
 堀江さんは東大卒だ。そのため、一般ユーザーから「大学に行く意味はないと思ってる堀江さんはどうして大学に行ったんですか? 授業やサークル、キャンパスライフや大卒資格はインターネットやSNSで手に入りますか?」と厳しい質問が・・・
 これに堀江氏は「何度も言うけど、それ現在の話な。インターネットもSNSもスマホもなかった時代だから行ったんだよ。授業はYouTubeとかUdemyとかの方が遥かにレベル高くて教えるの上手いでしょうね。サークルとかキャンパスライフはSNSで会う気の合う人の方が楽しいと思いますよ。大卒資格って笑。卒業した事が価値になる大学ってほとんどないと思いますが・・・」と全く怯まない。
 自分は東大に行っておいて、他の奴は行く必要がないなんてとんでもない話だ!と思う人も多いだろう。
 しかし、高卒の人が言えば負け惜しみのような感じで誰も相手にしてくれないが、東大卒が言うのだから、「なになに、どうして??本当かな・・・」となってしまう。

 そこで、大学講師でもある私から反論してあげよう。
 全く堀江氏の言う通りである!!
 確かに大卒という資格を手に入れれば、高卒よりも生涯賃金は違うだろう。なりたい職業にもなれる可能性も高い。
 しかし、彼の言うように「大学なんて何百万円もかけて取りに行くようなカードじゃない。別に経済的に損してもいいっていうんなら別に邪魔はしませんよ。ただ別に大学行かなくても教員にも介護職にもなれますけどね~」は間違いなく正しいのだ。
 堀江氏は、大学進学を勧めない理由について「なんで大学進学しない方が得だって言ってるかって、人間は結構個体差激しくて10-20代は割とみんな身体の自由効くけど40-50代になると身体弱い人は無理効かなくなる。失敗するにしても早い方が良くて立ち直りも早いから」と主張するが、それも間違いなく正しいと思う。
 人は、若くて頭の柔らかくて何でも経験できる一番良い時期を大学生活4年間浪人すれば5年も6年も無駄にしていると言っても過言ではないのだ。
 なぜ大学がダメなのか、大学講師もしている私からこっそり教えてあげよう。
 それは、以前のコラムにも書いたが、大学の先生、特に常勤の教授や准教授、専任講師たちは、みな社会に出たことがない「池の中の蛙」「学問バカ」だからだ!
 バイトはしていても、ほとんど学問だけして、大学から、大学院に進学し、20代の一番吸収しやすい多感な時期を学問にほとんど費やしていて、ただただ知識だけを詰め込んだ、全くハンドルの遊びの無い人が多すぎるのだ。

 社会に出て通用しない大学生がほとんどなのは、通用しない先生たちが教えているからなのだ。
 嘘だと思ったらあなたの大学時代、今でも覚えているような、素晴らしい為になるになる授業はあったかい???
 いつも冗談ばかり言って面白い先生とか、髪型が変な先生とか、ものすごく声のきれいな先生とか、先生は覚えていても授業の中身は覚えていないだろう。
 だって、そんな授業は、ちっとも役に立たないし、あなたに何も影響を与えていないからなのだ!!
 知識なら堀江氏の言う通り、SNSやネットでいつでも簡単に、しかも完璧な知識が得られるのだ。

 実際、ある私立大学は、コロナ禍で今でもほとんどオンライン授業だぞ!
 オンラインなら、その先生よりも間違いなくためになることを教えてくれる人は山ほどいる。それも無料かかなり格安で。
 大卒と高卒で生涯年収は何千万と違うなんていうのも、堀江氏の言う通り、何十年も前に大学に入っていた人のデータであって、今に置き換えることは不可能だ。
 しかも、今時の学生はほとんど90%以上が、大学に通うために奨学金を借りている。
 堀江氏は言う「18歳で数百万借金して元取れると思って投資してるんだから。私は親に貰った金なんでどうでもよかったけどさ。奨学金という名の学生ローン自分で背負ってるのクレージーと思うわ」
 そう、オウムのように何年も同じ知識を繰り返して教える先生の授業を聞くために、もっと言えば、若く健康で素晴らしい時期を、ただ遊んで過ごすために「何百万円も借金を背負わされている」のだ。
 何度でも言おう!その道のプロが教える専門学校は絶対に必要だが、大学なんて絶対に要らない!!!

 堀江氏は、けっこう傲慢で、自分勝手なことばかり言う人だからあまり好きじゃないが、今回ばかりは彼の言うことは100%正しい!!

 え?お前も堀江と同類だろうって???
 ですかね~(笑)

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2022年5月)

第210号 もう、どうにも止まらない~(下)

 先月号から、「値上げラッシュで企業も家計もアップアップ(座布団一枚!)」という話をしているが、給料が上がらないで物価が上がるのだから、家計はいよいよ切りつめの時代に突入だろう。
 スーパーで総菜が50%引きや30%引きになる時間に人が殺到するようになり、高級品を売っている店はだれも見向きもしなくなり、さらに定価販売しているデパートのようなところも閑古鳥となるだろう。
 この先も、実感として給料は上がらず、景気がよくないのに物価上昇が進む「スタグフレーション」に陥って、人々の志向が変わって、バタバタつぶれていくお店や会社が後を絶たないだろう。
 あなたの会社は生き残れるの???
 値上げをしても同じようにモノが売れる企業であれば、値上げをすることによって、高利益経営に転換することができるが、商品やサービスの競争力が低い企業は値上げすることができず、どんどん淘汰が進むだろう。
 政府がなぜろくに物価対策や企業対策をしないかというと、本当にもくろんでいるのは、実はこれなのだ!
 耐えられないような古い体質、古い価値観の会社をつぶして、競争力のある企業だけが生き残っていくという、経済の新陳代謝。それが本当の政府の狙いなのだ。
 ウクライナの人はかわいそう・・・なんて言っていると、あなたの方がもっとかわいそう、ということになるかもしれないから、真剣に考えた方がよいだろう。
 海外では、値上げをしたら賃金も上がり、賃金が上がるから、消費者もものを買うという好循環が成り立っているが、日本企業の場合、売上が少ししか増えなくても賃金を上げなければ、そこで利益を捻出することができるというズルイ発想があるのだ。

 とはいうものの値上げになかなか踏み切れないという企業もたくさんあるだろう。
 実は我が社(公益総研)もまさにそれだ!
 もう20年くらいサービス提供料を値上げしていないが、人件費は年々上がっていく・・・。顧客はそれほど増えないどころか、解散する団体は年々増えていくのだ。
 何もしないで手をこまねいていると、利益率がどんどん下がっていってしまうから、今後期待される部門に力を入れるしかない。
 商品販売と違い弊社のようなサービス提供会社は、原料費の値上げもないから、携帯料金が年々下がっていることからもわかるように、消費者物価指数を見るとサービス系は実質マイナスだ。
 皆さんはスイスの大卒の初任給は今、日本円で年収900万円ほどだということをご存じだろうか?
 2000年代、日本円高に、スイスはスイスフラン高と苦しんでいた。
 しかし、日本は日銀の金融緩和に依存し、通貨安によって生き残ろうとしたが、一方のスイスは、苦しい中でも値上げをして、高付加価値経営を目指したのだ。
 だからスイスの初任給は20年で倍になったが、日本はこの20年で全く変わっていないのだ。
 いや、実質下がっているかもしれない。
 私はバブル期の大卒だが、その頃は今の初任給よりもよかったことを覚えている。飲み屋さんの料金も同じ、いやその頃よりも安いかも・・・。
 なので、政治家やマスゴミは馬鹿みたいに「コロナ」や「ワクチン」ばかり叫んでいるが、そんなことしているから、企業も家計もどんどん窮地に追い込まれていくのだ。
 今やることは、まさにスイスがやったように、日本も構造転換を早急にすべきなのだ。
 国内企業については、新しい商品や新しいサービスを開拓するなど、これからの時代にマッチした新しい取り組みに挑戦することによって利益率を確保していくしかないだろう。

 では、賃金が増えない個人はどうすればよいのか?
 個人は個人で、今こそ人的なネットワークを広げるべきだろう。
 趣味の世界でも、仕事の世界でも、まさに多様化の世界で、付き合うネットワークを複数持つことで、自分のチャンスを広げてみよう。
 そして、教養を高めることも「自己投資」なのだ。自分の能力を高めるための投資。つまり、教育に時間とお金をかけることで、知識や知見という「無形資産」が蓄積しそれを増やすことが、世間の荒波に対抗していく手段になるだろう。
 コロナによって、すべてが大きく変わり始めているが、隙間の無い世の中が隙間だらけになったのだから、私は最大のチャンスが到来したと思っている。
 空いた時間にスマホでゲームをしたり、SNSに耽っているあなた!
 家に帰るとネットフリックスやYouTubeなど、ネット上の動画サービスを視聴しているあなた!
 そんなことしていると、あなたは一生低空飛行だろう・・・それはもう、どうにも止まらない~(涙)

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2022年4月)

第209号 もう、どうにも止まらない~(上)

 ガソリン、電気料金、小麦粉、カップヌードル、ミスド、うまい棒…。
 私たちの生活に身近なものの"値上げラッシュ"が、今年に入って急加速しているのは、さすがに皆さん、不安を感じている人も多いだろう。

 不安と言えば、新型コロナに関しては、今年の春にかけて日本を含めて海外でも収束に向かうだろうが、ウクライナ情勢もかなり心配だ!
 そもそもこの"値上げラッシュ"は、2021年から続く原材料の価格高騰と、原油価格の高騰による物流費や包装資材の価格上昇などが主な原因だったのだが、ロシアのウクライナ侵攻の影響で、原油価格や小麦などのさらなる値上がりが続き、値上げする予定の無かったものまでもが、値上げせざるを得ない状況に追い込まれているのだ。
 今は、値上げする商品をニュースは取り上げているが、そのうち、値上げしない商品を取り上げるほど、ほとんどの商品が値上げするような気がしてならない。

 一方、働く者の賃金はどうか・・・。
 厚生労働省が2月8日に発表した2021年12月分の毎月勤労統計調査によると、物価変動の影響を差し引いた実質賃金は前年同月比で2.2%減少。4ヶ月連続の減少となっているのだ。

 えっ、減少???
 と思う人もいるだろうが、実は最低賃金は上がり続けているのに、長引くコロナの影響などにより、実質賃金は下がり続けているのだ。
 つまり、サラリーマンの給料は上がらず、身近なものの値上げが続いているのが現状だ。
 恐らくもう少し経ったら、政治家やマスゴミ、さらにおバカな人たちが「コロナ」はほとんどインフルエンザと同じだと気が付いて、正常な社会に戻ったとしても、この値上げの勢いは間違いなく止まらないだろう。
 そう、日本は「インフレ」一直線なのだ!!
 だって、物価は上昇し続けるので、どうしても企業は同じものを同じ価格で作れないのだから、価格に転嫁していかないと生き残れないというわけだ。
 ちょっと前まで、さすがに「値上げ」は消費者に受け入れられないような状況だったので、しょうがなく価格を上げずに、量やサービスを少なくするなど、せこい対策で何とか乗り越えようとしてきたのだが、量やサービスを減らすということは、おのずと企業の収益構造としては人件費などの固定費を削らないといけないわけだが、それはなかなかできない。だから、収益が減っても人件費は上がるという、最悪な状態を続けてきたわけである。
 でも「アフターコロナ」はもうそれどころではない。
 原材料費などのコストの上昇が続き、さすがに値上げしないと生き残れない状態にまで企業は追い込まれているのだ。
 値上げしても、それがないと困るような商品だったら、そんなに購買力は変わらないだろうから、生活用品や一般の食料品などはみな買い続けるので、企業も何とかなる。
 しかし、高級食パンのような業態はもうだめだろう・・・
 だって、醤油がなかったら生きていけないかもしれないが、高級食パンを食べないと生きていけない人なんかいないわけだから、毎週1斤1000円のパンを買っていた人は、毎月1個とかなるだろうし、さらに1斤300円のパンでも我慢できちゃうようになるだろう。
 こうして、コロナ後は、生き残れる企業と生き残れない企業が真っ二つに分かれるはずだ。
 じゃあ、1000円ではなく企業努力で500円に値下げできるかというと、原材費などコストの上昇がさらに続いていくわけだから、1200円に値上げしないと生き残れない。
 そうなるとさらにお客さんは離れていく。そう、高級食パン屋さんは、この世の中から泡のように消えていくだろう・・・なむさん・・・。
 もちろん、高級食パン屋さんだけではない。
 それと同じようなサービスを提供する企業もどんどんつぶれていくはずだ。
 〇〇ザップのような高級ダイエットジムもそうだ。
 いくら健康志向の高まりやダイエットブームと言っても、人間痩せなくても生きていけるし、格安ジムや自治体が経営するジムで十分だと人々が悟るはず。
 人々はどんどんそういう志向になっていくだろうから、恐らく〇〇ザップもあと数年の命だろう。
 まさに企業そのものがダイエットされるとは・・・

 ところであなたの会社は大丈夫なの???
 値上げしても、お客様が離れていく→収益は減り、賃金は上がらない→さらなる値上げ→お客様は戻らない→リストラが進む→廃業→倒産  なんてことにならなければいいが・・・
 そうなる前に、まずは、この値上げラッシュで大きく企業地図は変わっていくだろうから、それを先読みすることをお勧めしたい。

 そうそう、ということで、来月からこのニュースも値上げします!

 えっ?? このニュースは最初から無料だった!!
 だから、皆さん、離れないでね~(笑)

(このタイトルは来月号に続きます)

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2022年3月)

第208号 大学ってそんなに必要なの??

 私立大学の昨年の入学定員充足率が全体で初めて100%を下回ったことが、日本私立学校振興・共済事業団の調査でわかった。
 こうした調査は実は1999年度から毎年行われ、募集停止などをのぞく私立大597校などが対象で、入学者数を入学定員で割った入学定員充足率は99.8%で、100%を切ったのは、調査開始以降の23年間で初めてだったそうだ。
 定員割れの大学は前年度から93校増えて277校で、なんとほぼ半数近い46.4%になったのだ。
 もはや選ばなければ誰でも大学に行ける時代と言っても過言ではないだろう。
 18歳人口の減少が主な原因とみられるが、そんなことは数十年前からわかっているに、国は大学や学部を減らすどころか増やす一方で、とうとうこんなことになってしまったのだ。
 わかっていながら何も手を打たないという意味では、コロナ対策よりもよっぽどたちが悪いと言えるだろう。
 さらに、昨年度は114万人だった18歳人口も、このあと坂を転げ落ちるように減り続け、10年後には100万人切り、20年後には88万人になるのだ。いや、コロナの影響で20年後には80万人も切るかもしれない。
 現在の定員数のままでは、定員充足率はさらに低下し、一部のブランド校以外の私立大学は、ほとんど経営難に陥るだろう。
 そして政府は、そんな経営難に陥る大学にジャブジャブお金をつぎ込み、大学の総数は20年で507から786(19年度)へと、約5割増加し、人口減少の局面にありながら、いまだに大学は「増殖」しているのだ。
 私立大の収入は学生からの授業料が主だが、私学助成金という形で国から補助金が支給され、総額は毎年約3000億円。定員割れ大学の方が補助金への依存度が高い。経営維持のために入学のレベルを下げてまで学生を集め、一方で優秀な教員が集まりにくくなるなど、教育の質の低下も懸念される。
 全くふざけた話だ。
 誰も言わないから私が言うが、アルファベットが書けなくても、九九ができなくても大学に入れる現実があることを、なぜみな隠すのか!
 私は大学の講師もしているが、偏差値35以下のFラン大学を掛け持ちで教えている先生に聞いた話では、もうここでは書けないようなとんでもない話がいっぱいあるのだ。
 「親のために大学に入った」とか「遊ぶために大学に入った」とか「勉強は嫌いだが大学生になりたかった」などという学生は、まだまともな方である(笑)
 正直に言うと、定員割れしたら一発退場にすべきだ!!猶予なんか要らない。一発で大学の廃校決定だ!
 なぜそれをしないのか。
 政府はその改革にはほぼ手を付けず、なんと逆のことをし続けてきたのだ。
 近年「日本人がノーベル賞を取れなくなる」「世界の大学学術ランキングにおける日本の存在感が薄くなっている」などの懸念が高まり、国際的競争力を強化すべく、これまで文科省は、「ポストドクター等1万人支援計画」「留学生30万人計画」など日本の大学の研究力・国際競争力強化のため数を増やす施策を打ち続けてきた。
 そして、大学のグローバル化やマネジメント強化など「前向きな」改革ばかりを進めてきたのだが、その見返りとしてジャブジャブ補助金を渡すものだから、とんでもないFラン大学は、すぐにそれに合わせて衣替え。そして易々と生き延びてこれたのだ。
 確かに国際競争力が低下したら大変だ。だからその方針は間違っていない。
 しかし、限られた資源なのだから、それは競争力を備えた大学のみを対象として支援を強化するなど、資金を戦略的に振り分ける必要がある。どんな大学にでもお金を配るのはもうやめてくれ!!
 とにかく、一刻も早く大学の存在意義の見直し、このままの形で大学を残すのではなく、国公立大の再編統合や定員の減枠、定員割れの続く赤字私大の市場撤退の促進など、質を高めながら量的規模を縮小し、浮いたコストを少しでも教育の質の向上に付与する必要があるだろう。
 国公私立問わず多くの大学関係者は異口同音に「明らかに数が多いと感じる」と言うが、「立場上それを表立って言うことができない」のだ。
 最もバカなのは、文科省の担当者だ。
 「将来的な定員削減など規模の適正化が必要」としながら「国立だけ定員を縮小すれば、学生の選択肢のバランスが崩れる。公立、私立とともに歩調を合わせる必要があるが、あくまで公立は自治体、私立はその法人と、設置者の判断が優先される。現在の制度では我々はそこに踏み込むのは難しい」だそうだ。
 あまりにもバカであきれる・・・
 補助金をカットしろ!!それだけでバイ菌大学もウジ虫学生もカットされるのだ!!!
 補助金って誰のお金だと思っているのだろうか?
 定員に満たない国立大や赤字私立大の運営、法人解散後の処理など、「現状放置」の先にある〝リスク〟のツケを払わされるのはすべて国民だ!!国民の税金なのだ!!

 さて、ここまで大学の淘汰を叫び続けてきた私だが、本当に勉強したくても、なりたい職業があっても、お金がなくて大学に入れない人たちがいることを忘れてはならない。
 公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの昨年の調査によると、6割の中高生が学校にかかるお金で困っているらしい。
 そして「困っている人がいる」と回答した中高生のうち、66.9%が「有料の塾や通信教育などで学ぶことができない」と回答。多くの中高生が通塾や通信教育をしている中、経済的な理由でできていないという人が7割近くもいるのだ。
 さらにさらに、63.6%が「制服を買う・そろえるのが大変」と回答。夏、冬の制服やコート、指定のバッグなどを購入すると、10万円以上かかるが、それが家計に大きな負担となっているようだ。
 まだある。最近は会社だけでなく、多くの学校がオンライン授業を行ったり、生徒に与えた課題をネットで提出させたりする等の対応を行っているが、インターネット、パソコン、勉強できる場所がないという学生が52.6%もいるのだ。
 一番ショックだったのが、「進学先をあきらめたり、変えたりしないといけない」が51.8%、「部活動・クラブ活動に必要なものが買えず、参加がむずかしい」も50.1%と、いずれも半数を超えていることだ。
 もともと経済的にきびしかった家庭だけでなく、コロナ禍で家業が苦しくなったり、親の勤務先の業績悪化で収入減となったりした家庭もあるはずだが、学校生活に悪い影響が及んでいる子どもが間違いなく増えている。
 子どもたちのコメントには「何かをしたくてもお金がかかるから あきらめる」「お金無いから授業料払えないし、お弁当も持っていけない時は誰かにわけてもらう」「教材とかも自分で払っている」といった切実な声が・・・。

 このように、経済的な理由で進学や夢をあきらめざるを得ない子どもが増えており、コロナ禍でさらに困難が増しているのだ。
 これは絶対に何とかしなくてはいけない。子どもには学ぶ権利があるのだから、このような子どもたちを支援する施策は大至急必要だ!!
 こうした緊急支援とは異なり、今後将来にわたり現在の形のまま全国に大学を残して運営し、そこに税金を投入するのは全く別の話だ。

 そうだ!!!
 定員割れ大学をすべてカットして、浮いた莫大な補助金で、コロナ等経済的な影響を受けている学生への支援と意欲ある学生の学びの機会が失われないよう、ここにジャブジャブお金を使うべきだろう!

 うーん、我ながら名案だ!

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2022年2月)

第207号 人気の企業が凋落のサイン??

 新年あけましておめでとうございます。今年も私の拙いコラムにお付き合いください(_ _)

 オミクロン株の感染急拡大で何とも騒がしい正月だが、このコラムを書いている1月10日以降、恐らく2月頃には1日数万人という感染のピークが訪れるのだろう・・・。
 何とも暗い年明けになってしまったものだが、それでも、オミクロン株はインフルエンザよりも軽い症状という報告があちこちから入ってきているので、飲み薬も一般のドラッグストアで売られるようになれば、恐らく風邪と同じという見解が出て、むしろ人々は、早く感染してしまった方がよいという行動に移るのではないだろうか?
 もちろん私も、恐れているよりも、先に罹っておきたいと思っているのだが、皆さんはどうだろうか?

 さて、そんなコロナの影響で一変した企業が続々と現れている。
 まず、「2021年卒大学生就職企業人気ランキング」の文系総合で首位だったのがJTBグループで、2位全日本空輸(ANA)、4位日本航空(JAL)に加え、11位エイチ・アイ・エス(H.I.S.)、18位近畿日本ツーリストと、その知名度とグローバルなイメージの良さもあり、旅行・航空業界の企業が上位を独占していたのは想像に難くないだろう。
 ところが、昨年4月に発表された2022年卒版では、東京海上日動火災保険がトップ、2位第一生命保険、3位味の素となり、コロナ禍により、旅行・航空業界の企業が軒並みランクを下げてしまったのだ。
 JTBグループは、前年度トップから35位にまで凋落し、JALは45位、ANAは64位、H.I.S.と近畿日本ツーリストに至っては100位圏外となってしまったのだ。
 2021年卒の調査が行われたのは2019年12月~2020年3月、2022年卒の調査が行われたのは、2020年12月~2021年3月だから、もちろんコロナ禍が本格化する前と後で、これほど大きな違いが出ているのだ。
 毎年トップを近隣し続けていたJTBは、海外旅行ブームもあり、業績は拡大し、海外法人を含む子会社の設立やM&Aも積極的に行ったことで、グループの売上高1兆円従業員2万人を誇る名実ともに国内トップ企業だった。
 しかし、コロナ禍による旅行需要急減により、JTBは天国から地獄に突き落とされ、2021年3月期決算は、売上高が前年比71%減少の3721億円となり、最終赤字が1051億円と過去最悪だった。
 このため、700人規模の追加リストラや今期夏冬の賞与ゼロなどを発表したことで、昨年11月の発表分と合わせた人員削減は、全体の1/4に当たる7200人規模にまで膨れ上がった。また、2022年3月末までに国内の約25%の115店を減らすとしている。
 そして、2021年3月末に減資を実施。23億400万円の資本金を1億円に減資し、「中小企業」となる「禁じ手」まで使い、外形標準課税の免除など税負担の軽減を図っている。
 まさに、学生人気No1の名声と業界盟主のプライドを捨て去り、なりふり構わず、今そこにある危機に対処するため、人員と店舗のリストラ、減資、資本増強、借入増加とありとあらゆる止血策を繰り出したのだ。そして、ついに昨年9月には、東京都品川区の本社ビルと大阪市中央区のビルを売却した。
 本社ビルを売却するというのは、世界的に一番恥ずかしい事件である。コロナの影響はそれだけ急を要し事態は深刻ということなのだ。

 人気企業ランク上位の常連であるJALはどうだろう。もちろん、JALは2010年に会社更生法適用を申請して一旦破綻しているが、そんなことを知っている学生はほぼ皆無だから、その後海外旅行などの人気の高まりに伴い、憧れの企業に復活したのだった。
 しかし、こちらも給与削減、賞与カット、リストラ強化とありとあらゆる手段に邁進している。経営がひっ迫する同士でANAと合併する日もそう遠くないだろう・・・

 ここまで書くと、確かに今はコロナの影響で凋落しているが、コロナがなくなればまた復活するのではないかと思う人もいるだろう。
 しかし、私は実はそうは思わないのだ。コロナの影響で経営危機の企業は、実はその兆候はその前からあったと思っている。それは何か?

 そう、それは「①安定・②高待遇・③自由な職場」だと思っている。
 凋落企業に共通するのは、グローバルな仕事と優雅な職場というイメージとは裏腹に、その居心地のよさから、人件費など高コスト体質が仇となり、顧客ニーズや市場の変化についていけずに、破綻や撤退や売却に追い込まれているのだ。
 ベイサイドのオフィスで高い給料を得ながら、グローバルで華やかな仕事をし、ハーバーランチを優雅に楽しむ自由な職場、そして安定した雇用制度と、成長する企業業績。
 日本の歴史がそれを認めないのだ。
 過去もそうだが、未来に至っても、これらが共存して持続することはないと言うのが日本だ。
 世界とは違う。
 日本の風土や歴史はそれを許さないということをそろそろ気が付いた方がよいだろう。
 公務員のように雇用が安定していれば、民間企業より給与が低かったり、まさに官僚的だったりして自由度がないものだ。
 逆に、高給で自由度も高い外資系企業などには、頻繁にレイオフや転職があり、安定や長期雇用がないのだ。
 安定し好待遇で自由な職場、仕事内容も満足な職場、というものはまずないはずなのに、それを一定期間実現していたのが、JALであり、JTBであった。
 それが大学生の就職人気の高さにも表れていたのだ。
 しかし、それは何かを犠牲にした幻想であり、決して長続きするものではない。

 最近の報道では、視聴率の凋落とともに、フジテレビもいよいよリストラ断行らしい・・・
 きっとフジテレビなどは数年後、どこかの宗教団体に買い取られるだろう。
 お笑いタレントばかり使ってバカな番組ばかり作っているのだから、ザマアミロと言ってやりたい。
 そう、ベイサイドの立派なオフィス、一見世界をまたに掛けた仕事、業界トップ、高給、絵にかいたような福利厚生、潰れることもレイオフもない(幻想)、という社員にとって楽園のような環境下がどれだけ社員に悪影響を及ぼしているかなぜわからないのだろうか?
 このまま居座りたいと思う社員がいる以上、そんな社員から改善や革新や収益は生まれないのだ!
 社員に甘い制度=怠慢や堕落につながっているのだ。

 もちろん、今はNO.1どころか10位にも入っていないが、敗戦国である日本がなぜNO.1の経済大国になれたのか、よく思い出してほしい。
 私のコラムを読み続けてくれている頭の良い人たちはもう気が付いているだろうが、かつて世界のトップまで上り詰めたのは、普段は、昼食時間を削ってでも仕事をし、残業や接待は当たり前で、厳しい社内競争や激しい営業マインドがやはり勝ち残る企業には必要なのだ!
 もう死語だが「モーレツ社員」とか「24時間働けますか?」が当たり前だったときは、世界に敵なしだった。
 ところが、残念ながら、勘違いした企業のトップたちが、より良い人材を求めて、安定し好待遇で自由な職場を追求したため、瞬く間に転がり落ちてしまったのだ。
 こんなこと、本当は誰でも知っているけど絶対に口にできないから、私が代弁しているだけである。
 多くの凋落企業に共通するのは①安定・②高待遇・③自由な職場 の獲得のために、④コスト意識と⑤自己変革の意識を犠牲にしてきたのだ。
 ①②③を追求すればするほど、間違いなくコストを増大させ、何としても成功しようとする上昇志向を骨抜きにしてきたのが凋落の原因なのである。
 つまり、コロナの影響はそのきっかけにすぎないのだ。

 さて、いつかコロナも終焉を迎え、凋落企業もある程度回復はするだろうが、果たして元に戻るかどうかはわからない。
 オンライン化がさらに進むことにより、店舗・人員・子会社などは不要になることに気が付かない企業は、やはりコロナとともに終焉を迎えることだろう。
 アフターコロナも前途多難だ。④コスト意識と⑤自己変革の意識を強く持ち、ほとんどの事業をオンライン化することができた企業だけがきっと勝ち残れるだろう。

 え?このコラムをまだ紙面で読んでいるって??
 コストもかかるので、できるだけオンラインで読んでくださいね(笑)

特定非営利活動法人国際ボランティア事業団 理事長
田園調布学園大学 講師 福島 達也
(2022年1月)
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